Lamaione

2019年は非常に変化に富む一年となりました。平年より気温の低い冬となり、降雨量が少なく不安定でしたが、春はこうした水分不足を補ってくれる天候となりました。5月は、顕著な降雨量を記録したことにより気温の低下が見られ、ブドウ樹の生育が遅れました。このことにより、フェノロジー工程と共に始まった萌芽も、やや遅れを見せました。6月は非常に暑くなり、夏になると雨が全く降ることがなく気温は平年並みとなりました。ゆっくりと熟成するヴィンテージとなりました。最終的に15日ほど遅れて熟成し、従来どおりの時期に収穫を迎えました。

ワイン造りと熟成: ラマイオーネのブドウ畑は、南西向きの標高300ｍに位置し、海成粘土質の土壌です。メルロ種のブドウは丁寧に選別され、カゴを用いて手摘みで収穫を行います。ワイナリーに運ばれ、種子を取り除いたブドウを手作業でふるいにかけていきます。発酵は温度管理されたステンレスタンクで行われます。80％新樽のフランス製オーク樽で24ヶ月間熟成させた後、瓶熟成を12ヶ月間行います。この工程が終了し、特に恵まれたシーズンだったことからもラマイオーネ2019はこだわりある愛好家にも納得のいくワインへと仕上がりました。

オルガノレプティックノート: ラマイオーネ2019は、特徴でもある力強さと濃厚さ、複雑性を持ち、適度な量の水分が供給されたヴィンテージだったことから、より一層豊かで複雑さを表現したワインとなっています。非常に濃厚で鮮やかなルビー色をし、熟したチェリーとブルーベリー、ブラックプラムの香りが広がり、ダークチョコレートとグラフィティ、ルバーブ、ミント、リコリスの心地よい香りが続きます。フィニッシュは非常に長く、炒りたてのアラビアンコーヒーにバルサム香を思わせます。口に含むと温かみがあり、しっかりとタンニンを感じられますが決して渋みはなく、豊かなボディに支えられています。後味には、カカオの香りが際立ちながら、ミントとバルサム系のハーブが加わります。余韻は非常に長く続きます。

利用可能なフォーマット: ボルドー型（0.75 l）、マグナム（1.5L）