Benefizio

ポミーノのブドウ畑では、平均的な降水量と比較的穏やかな気温の冬の後、順調に萌芽が始まりました。2024年は降雪が一度も記録されませんでした。発芽はエステート全体で非常に均一に進み、芽の段階からすでに豊かな結実性が見て取れました。乾燥した天候と強い日射のもと、6月初旬に開花し、7月下旬にヴェレゾンが見られました。実際に、2024年の夏はトスカーナ全域で観測史上、非常に暑い夏となった一年でした。一方でポミーノの冷涼な土壌に蓄えられた十分な水分のおかげで、ブドウ樹は収穫期まで健全に生育し続けました。このことはブドウの生育において極めて重要な要素となりました。

ワイン造りと熟成: のブドウ畑は南向きの標高700ｍに位置し、砂質を主体とする土壌です。シャルドネのブドウは、細心の注意を払い丁寧に手摘みされます。ワイナリーに運ばれた後、極めて優しく繊細にプレス作業を行い、初期の段階からすでに透明感のあるモストが抽出されます。低温でデカンテーションし、さらに透明感を高めていきます。こうして得たモストはバリック（新樽：50％、1度使用済み古樽：50％）でアルコール発酵を行い、一部をマロラクティック発酵させます。その後、ワインは果皮とともに木樽で熟成し、必要に応じてバトナージュを行います。ボトルでさらに熟成させていき、ベネフィツィオ・リセルヴァは上品さとアロマという風味を最大に表現するワインへと完成しました。

オルガノレプティックノート: ベネフィツィオ2024は、黄金色に輝き反射する麦わら色をしています。香りの立ち上がりは、オレンジフラワーや柑橘のニュアンスを思わせる爽やかでミネラル感をもち、ホワイトフラワーの香りに続き、トロピカルフルーツや熟した果実の繊細な香りを感じられる、複雑なブーケです。時間とともに樽熟成により生まれたスパイス香や熟成香が調和し、より深みのある広がりを見せます。口に含むと、爽やかで風味豊か、余韻は長く続きます。後口に感じられる蜂蜜のニュアンスが美しいです。力強さと深みを持ちつつ繊細で上品な、まさしくヴィンテージ2024も、このベネフィツィオの特徴を余すことなく表現しています。

利用可能なフォーマット: 750ml、マグナム（1.5L）