Nipozzano Riserva

ヴィンテージ2022は、前年の秋に適度な降雨があったことにより、土壌に十分な水分が蓄えられた状態から始まりました。冬は穏やかで比較的長く続き、3月には日差しの多い天候となったことから早い品種のブドウの休眠が解け、発芽が始まりました。春の間、ニポッツァーノのブドウ畑では散発的な雨が降ったものの、その後は乾燥した非常に暑い夏が訪れました。しかし、キャンティ・ルフィナ特有の涼しい風が吹き抜け、気温を和らげてくれました。8月末と9月末に降った恵みの雨により、早熟および晩熟いずれの品種も成熟サイクルを良好に終えることができ、バランスよく濃縮された仕上がりとなりました。昼夜の寒暖差が大きかったことで、抽出しやすい上質なフェノールと複雑なアロマが蓄積され、太陽の恵みを受けた豊かで充実したヴィンテージとなりました。

ワインの種類: サンジョヴェーゼ、補完品種

アルコール度数: 13.5％

ワイン造りと熟成: ブドウは収穫後すぐにワイナリーに運ばれます。種を取り除いた後、温度管理下にあるステンレスタンクにて自然発酵を行っていきます。発酵を終えたブドウは桶の中でマセラシオンを施していきます。デキュヴァージュ後、ステンレスタンクでマロラティック発酵を行います。その年の末にバリックに移しかえ、その後数カ月間熟成していきます。ボトル詰めの後、さらに熟成を重ねることでニポッツァーノ2022が持つ特徴を最大限に引き出し、極上の調和性をもつワインへと導きます。

オルガノレプティックノート: 2022は、濃厚で輝く赤いルビー色をしています。香りは繊細で、赤や黒果実を思わせるフルーティな香りと柑橘の爽やかなニュアンスを感じられます。その後、スミレやバラを思わせるフローラルの華やかな香が広がり、上品なスパイス香が続きます。口に含むと、爽やかでフルーティ、ミネラル感を持つバランスの取れた豊かな風味に、濃密でシルキーなタンニンが印象的です。味と香りのバランスが驚くほど見事です。