Giramonte

カスティリオーニでは、2020年の後半と2021年の前半数ヶ月に顕著な雨量を記録したことで、ブドウ畑に土壌水分を蓄えるための良いスタートを切ることができました。発芽は4月中旬の急な気温の低下により、前年と比較しやや遅れて始まりました。5月になると暑さが戻り、躍動感あふれるブドウ樹に育ちました。5月20日から25日の間に開花し、乾燥した気候と優しく吹く風により結実は良好となりました。8月初旬はトスカーナの最も暑い地区でヴェレゾンの兆しが見られました。９月は、日中は快晴で夜は乾燥し冷涼というブドウの生育にとって重要となる寒暖差があり、熟成するに最適な気候となりました。ここカスティリオーニでは、完璧といえる気候条件により申し分のない健全なブドウに育ちました。特に乾燥した気候により助けられ健やかに育ったブドウは、熟成するための十分な期間を経て、素晴らしいヴィンテージの基本となる最適な収穫時期の見極めを各区画ごとに行うことができました。

ワイン造りと熟成: ブドウ畑は南西向きの標高200ｍに位置し、成粘土質の土壌です。メルロとサンジョヴェーゼは手摘みで選別されていきます。温度管理されたステンレスタンクで自然のアルコール発酵を行い、特に初期の段階で優しくリモンタージュを施します。マロラティック発酵は新樽のフランス製オーク材バリックで行い、その後数ヶ月間熟成させていきます。その後さらに瓶内熟成させていくことで、この素晴らしいヴィンテージの産物となる味わい豊かなジラモンテが完成しました。

オルガノレプティックノート: ジラモンテ2021は濃厚な赤いルビー色が美しく、紫色に淡く反射します。果実味のニュアンスが入り混じる万華鏡のような香りが際立ち、ブルーベリーやラズベリー、クロスグリやキイチゴの香りが続きます。その後、チェリーやプルーンを感じられます。次にビターカカオ、カカオバター、トーストしたアラビアンコーヒーが香り、シナモンやグローブ、ジャスミン、トーストしたヘーゼルナッツを淡く感じられます。濃厚で余韻が長く続き、まろやかでシルキーな味わいです。味と香りのバランスが素晴らしく、ビターチョコレートの香りが際立つ裏にラズベリーの爽やかさを感じられます。豊かでまろやかな口当たりに、密で滑らかなタンニンを感じられます。フィニッシュは変化に富み、余韻は非常に長く続きます。

利用可能なフォーマット: ボルドー型（750ml）、マグナム（1.5L）、ダブルマグナム（3L）、インペリアル（6L）、12L、メルシオール（18L）